北海道の苫小牧から宗谷岬までの600Kmを4日間で走りぬくツアーに参加。
2004年と2006年の二回とも同じコース。
一日目なんとも偶然から始まった。浜松町でモノレイルに乗った。すると目の前に座った青年が声をかけてきた。ナンパか、いやそんなことはない。着ていたTシャツを見てのことだ。今回のツア-主催者のロゴに気が付いてのことだ。同じツア-に参加するとか。しかも同じ便で行く。これからのハブニングが楽しみになった。
二日目いよいよ今日から走行。青空が広がっている。乾いた空気がひんやりとして思わず足が軽くなる。総勢30人が一斉に走るとさすがに壮観。今日のコ-スはまだ多少の交通量があるがそれでも時々通る車は大きく反対車線まで迂回してくれる。同じくらいの速度の人と団子になって走ったり、ちぎったりちぎられたり。先頭集団は巡行30KM以上。私はアミ-ゴ2世のおかげで多少早くなったがそれでも28KM程度。105KMの走行で日高のビジネスホテル着。夜はあちこちで宴会。明日は160KM。早く寝た。何もしてません。
三日目今日は日高から富良野経由で旭川。出発直後に二つの峠。それぞれ200M。緩やかな登りで何となく通り過ぎた。富良野手前でまったりと長いランチ。晴れ。爽やかな風を感じるテラス
。富良野ではラベンダ畑を散策。ところが遠く目的地の旭川方面が黒く雷鳴も聞こえる。追われるように走った。旭川に着いた頃は止んでいた。ここまでわ国道で車が多い。旭川は花火大会。旅館の目の前が会場。すでに半分が終わった。疲れもたまった。
四日目旭川から音威子府(オトイネップ)の天塩温泉までの155Km。二つの峠を越える。今日も天気がいい。
先頭集団に付いていったが最初の江丹別峠までの10Kmだけでちぎられた。平均33Km。この辺が自分の限界だ。この峠が今回のコースで最も大き いが標高差は350m。この登りで63歳に抜かれた。なんということだ。今回は偶然にも63歳が3人参加しており「やんちゃじじい軍団」と呼ばれていた。
峠からは豪快なダウンヒルを満喫。対向車もなく広い道路で安心できる。冷風で寒い。峠を下るとそばで有名な幌加内。ここは典型的な北海道の町。広い通り、 敷地にとゆとりのある家並み、アメリカの田舎町の雰囲気がある。ここのそば屋で昼食のあとは二つ目の峠、美深峠。この辺はまったくの大自然。朱鞠内湖が眼
下に広がる。美深町に下りると宗谷本線、天塩川に沿った国道をひたすら進む。宿である天塩温泉には6:00頃に到着。
五日目もういいと言われながらの5日目。走行の最終日。音威子府から宗谷本線に沿って国道と平行するちいさな道路を走った。静かな天塩中川の集落を通り抜けて牧 草地帯を行く。途中、主催者の旧知の牧場に立ち寄りそこでランチ。老夫婦で乳牛40頭の世話をする。二年前にもここを訪れた。風景は同じだが牧場主の腰が すこし曲がっていた。牛舎に案内してもらった。一日たりとも家を空けることができない毎日。厳しい冬の生活。にもかかわらず牛乳が生産過多になっている。ランチのあとはいよいよ大規模草地放牧場地帯を進む。広大な草原、牧場の中を一本の道がジェットコースターのようにアップダウンしながら真っす ぐに延々と続く。景色がだんだんと荒涼としてくるとついに日本海。日本海に近づくにつれて空の雲も増えてきた。夏でさえもうら寂しい日本海がついに見え た。寒い。海岸沿いの国道を20Kmほど走る。宗谷岬の手前4Kmからは全員でパレード走行。薄暗く感じる最北端に5:30に到着。苫小牧から570KM の旅が終わった。感動で涙する人もいる。私は楽しい時間が終わってしまったことの寂しさで一杯。
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